CarGuy's blog

車に関することを徒然なるままに。

レクサスRZに試乗!

 

レクサスBEV、RZ450eに試乗!

 

DIRECT4とBEVの組み合わせはすごい走りでした。

 

まずは総論から。

 

◯良かった点

 

・走りが楽しめる

まぁ、ブランド的にも価格的にも当たり前ですが、bZ4Xより明らかに力強く、ボディ剛性にも気を使っているので、よく走ります。

リヤのワイドタイヤはやりすぎくらいな感じがしますが、公道レベルではどんなに横Gを出してもアンダー知らずで曲がっていきます。

信号レースでアクセルをグッと踏むと、頭が持っていかれるくらい加速するので、この辺の味付けもBEVらしくて、個人的には評価しています。

bZ4Xでは、ステアリングセンターがあいまいで、長距離は疲れやすそうでしたが、RZはステアリングの設定をスポーツモードにするとがっしりとステアリングセンターが出るので、長距離も疲れにくそうです。

・静粛性の高さ

現行LSの初期モデルより静かだと思います。

120km/hあたりでも、風切り音やあんなに太いタイヤが発するロードノイズも気にならないので、相当気を使ったのだと思います。

・存在感のあるデザイン

好き嫌いは好みがありますが、全体的にエッジの立ったデザインは、レクサスのBEVとして目立つので、ステータスが得られると思います。

・ラゲッジの広さ

「BEVとしては」という枕詞が不要で、感覚的にはハリアーあたりと同じくらいあるイメージです。

さらに床下が広いのも意外ですが、ポイント高いです。

・視認性に配慮したメーター

bZ4Xでは、わけのわからない小さいメーターを遠いところに取り付けていましたが、RZの場合はあるべきところにフル液晶メーターがあり、その上で情報量豊富なHUDが装備されていて、見やすくて断然こちらの方がいいです。

・パドルシフトがある

これも当たり前なのですが、bZ4Xにはなかったので。

やはりBEVである以上、ワンペダルのみではなく、コースティングから強めの回生まで、任意に選べる方が良いと思います。

・ちゃんと買える

KINTO専売ではなく、ちゃんと売り切りなのは評価したいです。

天下のレクサスのリセールはどうなのでしょうか…。

 

◯気になる点

 

・乗り心地

可変ダンパーではないようで、やや硬めな感じがします。

走りとトレードオフと思えば、まぁ許容範囲ですが、もう少し初期の入力をいなしてもらえると長距離がより快適になると思います。

・電費

車をお借りした時点で、4.5km/kwh。

リセットして、首都高を中心に90kmくらい走って4.9km/kwh。

肌寒い雨の日なので、電費には厳しい環境でしたが、できればあと0.5km/kwhくらい伸びてくれるといいかなと思います。

・調光機能付きガラスルーフ

オプションの調光機能付きガラスルーフは、正直微妙でした。

透過状態にしても薄白いので、これなら普通のガラスルーフの方がいいと思います。

たぶん、両方オプション設定されているのはそのせいだと思います。

・ステアリングの質感

いわゆるヴィーガンレザーの合皮レザーステアリングなのですが、なんか触り心地に違和感があります。

・意外とメーカーオプションが多い

マークレビンソンのオーディオはともかくとして、デジタルインナーミラーやドライブレコーダーまでオプションにする必要はないと思います。

・DRSは欲しいかも

現状でも走りがいいので、なくてもいいのですがRXには設定があるので、同じDIRECT4である以上は、DRSが欲しかった気もします。

 

続いて、各論です。

 

◯デザイン

 

まだまだ少数派のレクサスBEVとして、存在感の発揮できるデザインだと思います。

ただ、せっかくBEV専用のプラットフォームを開発したのであれば、もう少しフロントオーバーハングは短くしてもいいかなぁと思いました。

 

◯走り

 

よく走ります。

ステアリングがクイックでよく曲がるし、どんなに横Gを出しても、シャシーやタイヤのおかげで絶大な安心感で走り回れます。

bZ4Xではブレーキのタッチに不満がありましたが、ブレーキも自然でよく効きます。

モーターの加速力も日本車としては強力です。

ノーマルモードであれば、静かな加速もできるので同乗者がいるときも安心です。

 

◯乗り心地

 

やや硬めです。

というか、大きめのギャップを通過した際の初期入力が強めです。

ザラザラした路面ではそんなに気にならないですが、首都高のジョイントで時々おやっと思うくらいガツッと入ってきます。

ダウンオプションで18インチがあるので、これをチョイスすれば少し改善するかもしれません。

ただ、これを選ぶとパフォーマンスダンパーも省かれるのがなんとも。

パフォーマンスダンパーはこの乗り味に必須だと思います。

 

◯ラゲッジ

 

床が高いということもなく、普通に積めます。

床下スペースが広いのも意外でした。

 

◯電費

 

電費が4.9km/kwhで、搭載電池が71.4kwh。

使用できる電池を68kwhとしたら、航続距離は333km。

あと2割くらい伸ばしたいところです。

ただしこれもダウンオプションの18インチをチョイスすると改善します。

 

◯価格

 

オプションが多いので、やや高いという印象になりますが、まぁ質感も高いし、BEVだしこんなもんかなという感じです。

ただ、実用的な航続距離がもっと欲しい。

 

最後にこの車の印象のまとめです。

 

走りも良く、質感も高く、静粛性も高い。

車としてはよくできていると思います。

さすがに、ベースとなったbZ4Xとは全然違います。

価格も全然違いますが。

とはいえ、実用的な航続距離が300km台前半というのは、最近のトレンドを考えるとかなり短めです。

電池と電費を改善して、実用航続距離が400kmに乗ってくるといいなぁと思います。

長距離も快適なので、もったいないです。