CarGuy's blog

車に関することを徒然なるままに。

大幅改良後のレクサスUXに試乗!

 

大幅改良で話題のレクサスUXに試乗してきました。

 

LBXが発売された今、大幅改良した意味があるのか、試してみた結果を残します。

 

試乗グレード

 

UX300h Fスポーツ E-Four

 

まずは総論です。

 

◯良かった点

 

・しっかり磨かれた走行性能

ハッチバックに相応しいキビキビさと価格相応の乗り心地をうまく両立させている脚になっていると思います。

公道レベルではかなり横Gを出してもしっかり曲がってくれるし、その際にリヤがブレイクしそうな不安感もありません。

新しい制御になったE-Fourは舵角も見ているようで、きつめのコーナーでしっかり後輪も蹴っていたことも評価できます。

後輪が駆動していたことは感じられませんでしたが。

乗り心地は、この走り考慮すると満足のいくレベルで、首都高を周回したコースでは、不快な鋭い入力はほとんどありませんでした。

・ホールド感の高いシート

決してサイドサポートが大きいわけではないのに、包み込んでくれるようなシートで、安定した姿勢で座れました。

ニーパッドもあるので、横Gが出てもそこに荷重を預けられます。

・ようやく価格相応になった質感

初期型UXでは、ドアトリムにハードプラスチックが使われていたり、パワーウインドウモーターの減速制御がなかったり、レクサスを名乗るには疑問のある質感レベルでしたが、今回の大改良ではその辺りも改善されて、価格に説得力が出てきたように感じました。

というか、LBXとの差をつけるために意図的に質感を上げたという方が正しいかもしれません。

 

◯気になった点

 

・ハンドルセンターの遊び

直進安定性が悪いわけではないのですが、ハンドルセンターに不感帯のようなところがあって、直進安定性が悪いように感じられるのが残念です。

EPSのモードをスポーツにしてもこの点はあまり変わりませんでした。

・静粛性

舗装の荒めのところでは途端に「ゴーッ」というロードノイズが入ってきたり、120km/h前後でドアミラー辺りから風切り音が入ってきたのは、少しツメが甘い気もします。

また、ロードノイズについてはランフラットタイヤが悪さをしているかもしれません。

・ラゲッジ

これはもう仕方ないのですが、こんなに高床にしなくても…

という感じです。

・質感のツメの甘さ

質感は大幅に向上していますが、相変わらずリアドアのトリムはハードプラだったり、バニティミラーのライトが豆球(オプションでLEDあり)だったり、ツメが甘いです。

遮音ガラスも欲しいところです。

 

続いて、各論です。

 

◯デザイン

 

クセがあるためなかなか素直にカッコいいとはいえませんが、ボディサイズよりも存在感を出すためにはこれくらいのデザインが必要なのだと思います。

内装は横長の大型モニターやフル液晶メーターなど、レクサスの上の車種と共通点があり、満足度高めです。

 

◯走り

 

強固な箱に入っている感のあるボディ剛性は、長い横Gが続くコーナーでも安心感があり、キビキビと思い通りに動いてくれます。

さすがにカーブが続く道ではAVSをスポーツにした方がいいと思います。

新世代のハイブリッドは十分力があり、音振動も抑えられているので、初期型より長距離も疲れにくくなっているはずです。

 

◯乗り心地

 

Fスポーツの場合、AVSがあり脚の硬さが変えられますが、ノーマルモードは特に柔らかいとかスポーツモードは硬すぎるとかいうことはなく、お好みで選べばいいと思います。

ノーマルモードでは乗り始めに、やや姿勢変化が大きいような気もしましたが、あっという間に慣れたので、個人的には僅差でノーマルモードがいいかなと感じました。

Fスポーツにのみカスタムモードのあるので、自分に合わせてセッティングできるのは高い評価ポイントです。

 

◯ラゲッジ

 

なぜこんなに高床にしたのでしょう。

この点だけはLBXより劣っています。

 

◯燃費

 

首都高を流れの早い車線に乗って100km弱走った結果、メーター値で19.0km/L前後だったので、走り方やE-Fourであることを考慮すると、十分だと思います。

 

◯価格

 

Fスポーツの場合、フルLEDヘッドランプやヘッドアップディスプレイ、アクセサリーコンセントなどメーカーオプションが多数設定されており、結果的にかなりいいお値段になってしまいます。

この他、シートベンチレーションまで加えると650万が見えてきます。

この車格で650万はさすがに説得力がない気がします。

 

最後にこの車の印象のまとめです。

 

LBXが出た今、古さを感じるかもと危惧していましたが、それは杞憂でした。

というかLBXよりほぼ全ての面で上回っており、いい車に化けていました。

ただし、UXのFスポーツの場合、必要なメーカーオプションを足していくとコミコミ650万コースなので、ある意味では当たり前であるとも思います。

コミコミ650万となるとNXが見えてくるのが悩ましいところで、コスパはよくありません。

ただ、走りで選ぶならNXよりありでしょう。

後席に人を乗せる機会がある方はUX以上を選ぶのが賢明です。

初期型に試乗した際のレビューにも走りは良かったと記録してあったので、走りの良さはそのままで乗り心地や質感を向上させて、熟成の進んだ車になっています。

デザインやサイズ的に、これがドンピシャという方は買って後悔することはないと思います。